小清水町を巡る旅


□ 小清水町

 小清水町は網走管内の西部にあり北が全面オホーツク海に面し、東は斜里町、清里町と、西は網走市、大空町、南は釧路管内弟子屈町と接する。藻琴山から続く丘陵がオホーツク海岸に連なりいくつもの丘陵が重なる山間部と開けた海岸風景が明るい感じの街だ。小清水町は意外だが海岸線には漁港が無くその殆どは自然の砂浜となっている。

□ 濤沸湖

 網走五湖のひとつ濤沸湖は最大深度が2.5mの汽水湖で東北半分が小清水町に属する。アイヌ湖由来の地名で“湖の口”という意味、湖や沼はアイヌ語ではトーというので本来は湖口の呼び名だったようです。国道からも良く見え明るい雰囲気の湖でラムサール条約に登録されているように野鳥も多いが特に渡り鳥、水鳥が多く。湖岸はその殆どが湿原となっていますが湖の海岸側は牧場として利用されている。

□ 濤沸湖畔ヒオウギアヤメ群生地

 JR北浜駅に近い網走市側の濤沸湖畔に広がるヒオウギアヤメの群生地で、規模は根室の北方原生花園や厚岸のアヤメが原に匹敵する。以前は雑草に埋もれて目立たない存在だったがポニーを放牧してから見事なアヤメの群生が見られるようになったという。道東の北方原生花園にはポニー、アヤメが原には道産子が放牧されていた。馬は菖蒲を食べないため、湿原ではアヤメが唯一の優占種になったのでしよう。

□ 小清水原生花園と原生花園駅

 湯沸湖とオホーツク海にはさまれた砂丘に約8kmにわたって続く道東の海岸では最大の原生花園というが実際はそれほど大きな感じがしない。花は6月中旬から7月いっぱいが最盛期となるが最近は花が少なくなっているような感じがする。小清水町の海岸線には漁港か無く斜里港まで殆ど砂浜の海岸線が続きその殆どは程度の差はあるが原生花園となっている。原生花園には夏期のみ臨時停車する原生花園駅が有り途中下車をして観光する方が多い人気の駅。

□ インフォメーションセンターHana

 原生花園駅に隣接している小清水原生花園のインフォメーションセンターで1999年オープンした施設。大画面シアターやパソコンによる花図鑑、バーチャル散歩等が有るが一番人気はシーズンや天候等を問わず最盛期の原生花園に咲く花や流氷をバックに合成写真を撮る事が出来るにバーチャルスタジオ『ハイ・チーズ』という。休憩コーナーもあり売店ではソフトクリームなどを販売している。11月〜4月は休館です。

□ 小清水原生花園の花

 代表的な花の開花時期です。
5月下旬〜 クロユリ、エゾノコリンゴ
6月上旬〜 センダイハギ、ハマヒルガオ
6月中旬〜 ハマナス、ヒオウギアヤメ
       エゾスカシユリ
6月下旬〜 エゾキスゲ、ムシャリンドウ
クサフジ、ハマフウロ、ツルフジバカマ
7月上旬〜 ノハナショウブ、ヤナギラン、カワラナデシコ
◇花にはそれぞれ見頃の時期があるので観光協会に確認を

□ 原生花園展望牧舎

 国道224号線沿い沿いにあり『小清水原生花園』から斜里方面に進みまもなく右手の草原に建つ『木造の牧舎』が見えて来まがそこが目指す小清水原生花園の『展望牧舎』です。国道沿いの無料駐車場に車を置いて歩くこと3分程の距離です。草原の中に湿地が混在した牧場には50頭ほどドサンコが放牧されています。建物の下を通り抜け裏側に回ると展望台に登る階段が有ります。展望台からはほぼ360度の眺めで邪魔な電柱も視界の片隅にとなり国道から見る風景とは別世界。

□ フレトイ展望台

 遠くからもひときわ目立つ白いピラミット形の展望台で小清水原生花園から続く丘陵が切れた浜小清水キャンプ場の直ぐ上にあり標高23.7mの三角点が建物の脇にある。ここからはオホーツク海はもとより原生花園、濤沸湖、そして知床連山までと360度を展望できる見晴の良さが有名だが冬は流氷展望台にもなります。地下には小清水町の四季や原生花園の花々を紹介するマルチスクリーンやフレトイ貝塚から発掘された出土品が展示されている。聞き慣れない“フレトイ”とはこの土地のアイヌ語地名で二つの説が有り、一説には赤い土の事、確かに展望台付近の土は赤いのだ。語源は斜里町史地名解によると“hur-e-tuy-i”と呼び展望台の真下の国道沿いに『古樋〈フルトイ〉駅逓跡』の碑があり。フレトイは展望台に、フルトイは古樋神社として名を残しているが地名としては存在しない。

□ 浜小清水駅

 小清水町の市街から8kmほど北の海岸線にあり昭和27年までは『古樋駅』と呼ばれていた。『汽車ポッポ』で親しまれていた旧駅舎は2000年に『道の駅はなやか小清水』として鉄道の駅と道の駅を兼ねる新駅舎に変わったが軽食喫茶も「汽車ポッポ」引き続き営業している。海岸には道の駅の近くから行けるので秋の鮭釣りシーズンは釣り人も姿を見せる。

□ 道の駅はなやか小清水

 JR釧網本線浜小清水駅に併設して2000年にオープンした。『葉菜野花』書いて“はなやか”と読むそうだが駅内は意外と地味な感じがする。旧浜小清水駅時代から有る『汽車ポッポ』に加えて特産品販売コーナーや、農畜産物の加工体験もできる。『マートフレトイ』『らーめん太郎山』も隣接、喫茶コーナーもある。浜小清水前浜キャンプ場を利用する人には有りがたい。◇小清水町字浜小清水474番地の7

□ バードウォッチング

 濤沸湖周辺のバードウォッチングは春と秋がベストシーズンと云えますがそれ以外の季節でも野鳥の姿が多い。濤沸湖周辺には白鳥やヒシクイ、オジロワシやオオワシなど色々な野鳥がみられますが網走側に白鳥が多く浦士別方面にはサギ類がみられる。他には止別川の河口周辺などオホーツクの村を中心にしたエリア、ここでは鮭の遡上期には大型の猛禽類や森林性の野鳥と晩鳥『モモンガ』やリスなど色々な野生動物も運が良ければ見られる。森に住む鳥は探すのが大変ですが、良く森を知っている人と一緒なら楽しめそうですね。

□ チカンプトウ展望台

 アイヌ語で鳥がいつもいる湖の意味するチカンプトウ展望台は湯沸湖の東端にあり、小清水駅から道道467号沿いに進み約2km、小清水ユースホステルの近くの小高い丘の上にあり駐車場とトイレ、野鳥観察舎も兼ねる木製の展望台があるだけです。もちろん野鳥観察にも良いのですが、湖を染める夕陽のスポットとしてマニアには人気の場所だ。夕陽の撮影なら別ですが濤沸湖では午前中は網走側が逆光で午後は清水側が逆光になる。ここでは午前中は野鳥の撮影、昼は温泉に出張で夕方は夕陽の撮影というのもありですね。

□ 濤沸湖平和橋

 濤沸湖の南側で右折してまもなく、小清水町と網走市との境界線上に有る橋で網走側の橋の傍に旧道が残されていて駐車スペースもある。橋とその周囲からは濤沸湖とその湖岸の鬱蒼とした森から斜里岳が聳え国道224号線沿いからみた濤沸湖のイメージとはまるで違う。チカンプトウ展望台が近いだけ有って鳥も多いようだが北浜方面とは違いアオサギの姿がよく見られるところ。湖岸に広がる葦原の彼方にフレトイの展望台も見える。斜里岳を撮影するなら午後が良いかも。


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